病薬ひろば

調剤機器

2016年08月17日
返品機能付注射払出装置(袋詰め式)「YS−AP Series」

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本体です。手前が袋詰めユニット。ここから病棟別に施用単位で袋でパックされて払い出されます。一番奥が返品ユニット。

注射払出装置は大分前から実用化され動いている施設も多いと思います。注射払出装置と言っても大半はアンプルのみ払出で完全な払出でないのが欠点。(コストをかければボトル類も可能ですが)
また、多くはトレイ分割方式で1トレイに4分割の注射を格納できるシステムが主流です。
当院の場合は病棟が狭く、必要以上に配薬カート(トレイ)を置くスペースが少なくまた原則1患者1トレイを基本に設計し、完全施用単位での払い出しを目的としたため払出機構も袋詰め方式を採用しました。(特に病院機能評価では評価されました。)
仕組みとしては電子カルテのオーダー情報から薬剤師が処方監査後に薬品(アンプル)の選択→収集→パック(袋詰め)/オーダー情報印字→トレイ(病棟単位)で払出→袋+ボトル類をトレイ(ケルン製)にセット→監査→カートで病棟払出となります。
袋詰めの速度ですが当院の定期処方のうち、アンプル払い出しに該当するオーダーが100施用前後となり、100施用を30分前後で袋詰めしています。
メリットはやはりヒトがピッキングするより確実に速いのと間違えない(払い出されないことはありますが)。1施用単位袋で払い出されるので500ml程度のプラボトルならいっしょに袋に入れられ1施用として払い出しができる。また袋には患者情報と薬剤情報、オーダー情報(バーコード出力)も含まれるためそのまま3点認証が行える。
デメリットは袋のコストが最大のデメリット。
次回は返品ユニット「SepaRo」をご紹介します。
                                      (岡谷市民病院 伊藤)

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    アンプル収納ユニット部。頻用薬を中心にセットされています。

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    袋とじのパック部と印刷部。プリンターでラベル印字後にアンプルとフィルムをパックして払い出されます。2台のユニットで稼働させています。

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    ユニットは整列収納型。セットにはピッキングサポートシステム「PORIMS」で認証後にセットします。ベースがi-podなので比較的コンパクト。

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    注射カートとトレー。厚形と薄型の2種類で運用。本当はサカセ製を導入したかったのですが高額で断念。ケルン製ですが意外と丈夫。使い勝手や質はサカセですが価格は半分程度。特にトレーのストッパー部が弱い。

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    1患者1トレイで払い出しています。厚形だとエルネオパ1000ml+500ml×2+抗生物質(+生食100ml)×2+アンプル少々程度が入ります。投薬前(病棟で混注後も)までこの袋で保管されているので取り間違えが少なくなりました。