2015年11月18日
平成27年度長野県薬剤師会病診部会・長野県病院薬剤師会学術大会にて
はや11月に突入し、めっきり朝晩が寒くて身動きがとれませんが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。
先日11月7日(土)、8日(日)の両日、長野市の信州松代ロイヤルホテルにて、平成27年度長野県薬剤師会病診部会・長野県病院薬剤師会学術大会が約140名の参加者のもと盛況に終わりました。
まずは、業務委員会企画の「情報交換会」。
今年も有意義な情報交換が行われたようで、その内容がまとめられていたポスターには多くの大会参加者が足を止めて見入っていました。最大の目的である情報の共有・連携の強化「つながる」ことを皆さん多少なりとも感じていたことと思います。懇親会の席では、感動的なポスターを掲示された「安全対策」のグループへ会長賞である「ベストポスター賞」が贈られていました。おめでとうございます。
そして、業務委員会の先生方、毎年いつもお疲れさまです。
その後、行われた特別講演では「米国医療現場より学ぶディフェンス戦略」と題して、著書『薬剤師のための臨床思考力トレーニング』で有名な岩澤真紀子先生にご講演いただきました。
・薬剤師が医療チームの中で求められるのは、あくまでも薬の専門家としての視点であること
・日本と異なりアメリカの薬剤師には、依存型処方権が30年ほど前から法律で認められていること
・薬剤師は医師から権限の委任を受けて(依存型)、病院内の取り決めに基づいて処方を書くことができること
・これにより薬剤師は薬剤の選択から投与量決定、評価、モニタリングまで、患者の薬物治療に深く関わっていること
などをお話いただきました。
また、薬剤師は医療事故を未然に防ぐだけでなく、医師が患者の診療により専念できる環境作りにも貢献していることも挙げられていました。
日本の現在の法律では、薬剤師に処方権はありません。しかし、近年日本の薬剤師臨床業務の発展には目覚しいものがあり、今後一人でも多くの薬剤師が「変える」ための努力を積み重ねていけば、依存型処方権が薬剤師に認められることも近い将来あり得ると思う今日この頃です。
夜の懇親会では、HP委員としてリニューアルオープンしたHPのPR活動に奔走して、新人薬剤師の方にも原稿依頼ができ、よしよしと…。また、HP委員の先生方中心に飲んだり食べたりと、普段は委員会の時にしか顔を合わせる機会がなかったので裏の顔?を知ることもでき、個人的に充実した飲みの席でした。
翌日は、まず新人薬剤師の研修会を取材して、グループディスカッションの様子をパチリパチリとカメラに収めることからスタートです。各グループの発表を聞きながら、自分が新人薬剤師の頃を懐かしく思い…、いま一度「初心忘れるべからず」を胸に刻むのでした。そして、これからを担う新人薬剤師の皆さんには、相田みつをさんの名言を贈りたいと思います。
「夢はでっかく根はふかく」
(↑このブログを書いている時に、自宅のティッシュボックスに印刷されていて、目についたので…)
いよいよ残すは、わがHP委員が誇る松原重征先生の発表がある学術大会シンポジウムです。
今回のメインテーマである「服薬管理におけるリスクマネジメント」のもと、薬剤師としてそれぞれの目線、それぞれの思いで時間を忘れるほどの熱いディスカッションが繰り広げられていました。皆さんの発表を聞いていると、与えられた環境のなかで最大限できることを模索しながら頑張っているんだなあと思い、仕事へのモチベーションが高まってきました。松原先生の発表にあった“ずく”を出してという心、患者さんのために惜しまず働くことを心に留めながら明日からの業務、また頑張っていきたいと思います。
おわりに、学術大会を企画・運営して下さいました学術委員会の先生方、大変お疲れさまでした。
そして、また来年、皆さん南信でお会いしましょう(⌒0⌒)/
JA長野厚生連 篠ノ井総合病院
田中 宏治