活動報告

活動報告

2016年12月02日
長野県病院薬剤師会学術講演会が開催されました。

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当日は50名近い先生方が参加されました。

11月26日(土)松本市、長野県薬剤師会医薬品総合研究センターにおいて長野県病院薬剤師会学術講演会が開催されました。
相澤病院 がん集学治療センター中村 将人 先生、日本病院薬剤師会会長 木平健冶先生を講師にお招きしてご講演頂きました。
演題1『がんチーム医療における薬剤師の役割について
    医師が望むこと~大腸がん化学療法を例に~』
    演者:相澤病院 がん集学治療センター 化学療法科
                統括医長 中村 将人 先生
    座長:長野県病院薬剤師会 副会長 吉澤 忍  先生

 中村 将人 先生からは現在の化学療法のスタイルは従来から変わってきているという話からスタートしました。
従来、薬剤師はミキシング専門で患者との対話ゼロ、医師、看護師との情報のフィードバックがなく、これでは現在のチーム医療には対応できず情報共有、コミュニケーションが必要であり、治療は病気から人へ、病気さえ良くなれば良かった時代からその人らしさを問われる時代へと治療ゴールの変遷してきたとのお話がありました。
また患者家族が望むのを叶えるには薬剤師としてどのように係わっていくのか?メリットの増強(適切なレジメン選択)、デメリットの軽減(支持療法、チーム医療)の2つが重要で双方補っていくものであるとのことでした。
後半は腫瘍縮小を得たい場合の治療選択と腫瘍縮小を急がなく長生きできるレジメンについて抗EGFR抗体薬の話が中心となりました。
まとめではガン治療は薬は手段であって、患者へのヘアが必要。抗EGFR抗体は早期腫瘍縮小効果が高い。(対アバスチン)支持療法をいかにうまく行うかが薬剤師の仕事。チーム医療はPDCAサイクルの実施が必要とまとめられていました。
最後に世界で最もいい治療を長野(松本)に届ける。と中村先生の熱い思いが伝わる講演でした。

演題2 『これからの病院薬剤師のあり方について』
     演者:日本病院薬剤師会     会長  木平 健冶 先生
     座長:長野県病院薬剤師会    会長  保科 滋明 先生

 日本病院薬剤師会会長 木平健冶先生からはこれからの病院薬剤師のあり方についてというタイトルでこれからの薬剤師の目指すものとしてチーム医療への貢献、医療安全への貢献、病院経営への貢献、患者のQOLの改善、適切な治療計画設定についてご説明頂きました。またこれらの観点から病院薬剤師会が取り組んでいる事例を紹介していて頂きました。先生のお話ではここ数年来で医療の中で一番変化したのは薬剤業務、そして薬剤師であり、薬剤師が病棟にいることによって様々な効果が生まれてきているとのことでした。
後半はPBPM(プロトコールに基づく薬物治療管理)の話からスタートし、処方箋への検査値表示、今後更に加速する地域包括ケアシステムにおいて従来病院完結型だった医療から完結型医療に変わっていく中、病院と開局薬剤師の連携のみではこのシステムは機能せず、訪問看護ステーション、連携先病院の医師、開業医などと情報を共有することが重要であり病院薬剤師がどのように関わっていけるかが課題であるとのことでした。

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