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2017年01月07日
新年のご挨拶 長野県病院薬剤師会会長 保科 滋明

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新年のご挨拶
                長野県病院薬剤師会 会長
             長野県薬剤師会病診部会 部会長
                       保 科 滋 明

あけましておめでとうございます。
長野県病院薬剤師会(以下、県病薬)ならびに長野県薬剤師会病診部会(以下、病診部会)の皆様におかれましては、心新たな新年をお迎えのこととお喜び申し上げます。
平成29年の年頭にあたり、日頃から本会の活動に、ご理解とご協力をいただいておりますことに心からお礼を申し上げます。
少子高齢化の進行そして人口減少への流れ、高齢社会を反映した医療費の高騰、さらに食生活をはじめ生活習慣などからくる疾病構造の変化を背景に、医療提供体制を見直して、患者の視点に立ち、どの地域の患者も、その状態像に即した適切な医療を適切な場所で受けられるよう、「病院完結型」の医療から、地域全体で治し支える「地域完結型」の医療への転換が図られているところです。このことから病院の機能分化が図られ、チーム医療は病院内にとどまることなく地域への展開が求められるでしょう。当然、薬物療法においても医療連携によるシームレスな管理が重要になります。病院薬剤師を取り巻く環境も急速に変化し、多様化した業務に対応し、一方で高度に細分化された医療を担うために、病院薬剤師にはジェネラリストとしての基盤の上にたった、より高い専門性、豊富な臨床経験が求められます。
最近の病院薬剤師の評価等に対する経緯を振り返れば、平成24年の診療報酬改定で病棟業務実施加算が新設され、2年後には療養・精神病棟における同加算の拡大、そして昨年の特定集中治療室等における薬剤師配置に対する新たな評価(病棟業務実施加算2)がありました。これらは、日本病院薬剤師会(以下、日病薬)が毎年行う「病院薬剤部門の現状調査」、中央社会保険医療協議会が改定前後に行う「診療報酬改定の結果検証に関わる特別調査」、薬剤業務の現場から発信される論文など、エビデンスに基づく議論の結果が我々の評価に反映されています。
配置数に関する議論から薬剤師に求められる業務に関する議論、そしてエビデンスに基づく議論へと評価に対する視点が変化し、現場でつくられ発信される様々なエビデンスが我々の業務を後押しすることとなります。各施設での積極的な発信を期待し、調査等へのご理解とご協力をお願いいたします。
さて、本年も県病薬、病診部会は昨年新設しました生涯研修委員会、中小病院員会を加えて10の委員会を中心に活発な活動を継続し、地域における研修環境の充実と「地域完結型」の医療も踏まえた連携の構築、日病薬との連携、関係機関・団体との連携を通じた顔の見える会の運営等、多方面において活動してまいりたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
最後になりますが、本年も皆様にとってさらに良い年となりますよう、ご祈念申し上げて、新年のご挨拶といたします。