2015年08月21日
薬剤師を目指す方へ 伊那中央病院 伊佐治 薫
病院薬剤師として働き始めて2年、長野県での生活も2年目となりました。大学卒業まで過ごした岐阜を離れての就職は不安そのものでしたが、職場の方々から仕事面だけでなく生活面においても様々なアドバイスをしていただけたことで、今では大きな不安もなく毎日を過ごさせて頂いています。
就職を考え始めた当時、身内が妊娠中にインフルエンザに罹患しタミフルを内服するということがありました。当然、本人も周囲も胎児への影響を心配しました。その様子を間近で見ていたとき、妊婦さん・授乳婦さんが安全に、安心して薬を使用できる手助けをしたいと思い、妊婦・授乳婦の薬物療法に興味を持ちました。1年目の春から認定薬剤師講習会に参加させていただき、妊娠に関する基礎的な知識をはじめ、合併症妊娠での治療継続や妊娠合併症の治療について勉強する機会を与えていただきました。
現在は泌尿器科、婦人科、小児科などの混合病棟を担当していますが、1年目の終わりに、化学療法を行っている授乳中の患者さんから、治療後に授乳を再開できるのはいつ頃になるのかという質問を受けたことがあります。知識も経験も少なく、認定薬剤師の先輩に助けていただきながらではありましたが、授乳再開時期の目安について主治医とご本人に情報提供を行いました。授乳ができるようになることを知ることができて嬉しい。そう患者さんから言われたとき、自分のことのように嬉しくなりました。