病薬ひろば

クスリについてのコラム

2024年08月08日
光線過敏症について

ウェブマスター


梅雨も明け夏到来!という感じになってきましたね。
暑さは梅雨に入る前よりありましたが…。
これから日差しの強い日が続くと思います。
紫外線の強い季節には日焼け対策をされている方も多いと思います。

紫外線による日焼けはある程度の紫外線に当たれば誰にでも起こるものですが、 普通は反応を起こさないような紫外線量でも敏感に炎症を起こす疾患を『光線過敏症』と言います。
その原因は薬剤性や食品による「外因性」と、遺伝や代謝疾患、体質などによる「内因性」に分けられます。

今回は薬が原因で生じる光線過敏症とその注意点についてお話します。


薬剤性の光線過敏症は、大きく2つに分類ができます。
『光接触皮膚炎』
ぬり薬や湿布薬などの外用剤を用いた部分に日光が当たって、水ぶくれやかぶれが生じるもの。
『薬剤性光線過敏症』
内服薬を服用後に、日光に当たった皮膚に広範囲に発疹が起こるもの。

これ以外にも光線過敏症の原因となる可能性がある薬はいくつかあります。
その中でも特に消炎鎮痛成分の「ケトプロフェン」が含有されている湿布薬では光線過敏症を起こしやすいことがよく知られており、頻度も低くありません。使用したことを忘れた数か月後に症状が出ることもあり注意が必要です。
使用上の注意点
湿布薬を剥がした後でも皮膚炎を起こすことがあります。湿布薬を使用している時、使用後も4週間程度は皮膚に浸透した薬の成分が残るので衣服やサポ-ターで患部を隠すなどといった紫外線対策をしっかり行なうことが大切です。
心当たりのある方は、医師・薬剤師などにご相談下さい。



  • 光線過敏症について

    赤い枠で囲ったところに注意事項として記載されています。

  • 光線過敏症について

    ご参考までに当院採用の使用説明書を載せます。