2020年05月23日
薬剤師を目指す方へ 長野県立木曽病院 冨田 勇
長野県立木曽病院の薬剤師の冨田勇です。就職してあっという間に一年が経過しました。業務に慣れたと同時に、これからまだまだ覚えなければいけないことや成長しなければいけない部分がたくさんあると感じているところです。
当院は木曽郡内で唯一の有床医療機関ということもあり、さまざまな患者さんが来院されます。木曽地域全体の医療を担っている当院では、巡回診療や訪問診療など、より患者さんの近くで働くことができます。患者さんに寄り添いながら働く薬剤師を目指している方は、当院のような地域医療に力を入れている病院を将来の選択肢の一つとしてみてはいかがでしょうか?
私はこの一年で薬剤師の基本となる調剤、注射薬払い出し、抗がん剤調製、病棟業務など一通りの業務を経験し、昨年7月からは慢性期の病棟業務を担当しました。急性期ほどの入退院の頻度、病状の変化はありませんが、患者さんが高齢なこともあり、錠剤の内服困難時の対処方法など病棟スタッフからの相談は多岐にわたります。その際は必要に応じて先輩方と相談しながら、医師に処方提案をしています。患者さん一人一人にあった薬を選択していくことの大切さと難しさを感じますが、処方提案後に患者さんの服薬状況が改善したことを聞くと自信につながります。
医療は日々進化しているため、薬を取り扱う私たちも日々勉強していくことが求められます。幅広い分野を経験して知識をつけた後に、自分の興味のある分野を見つけ、スペシャリストになることが今後の私の目標です。
一概に薬剤師といっても働く場は一つではありません。様々な医療スタッフとの関わりや、患者さんの日々の様子をカルテや病室で直接お話することにより、伺えることが病院薬剤師ならではの魅力だと思います。数年後、皆さんと一緒に働ける日が来ることを楽しみにしています。
(富山大学 2019年卒)