2018年02月17日
薬剤師を目指す方へ 丸の内病院 大内 紘平
2016年4月より、社会医療法人抱生会 丸の内病院の薬剤部に勤務しております、大内 紘平と申します。
現在、2年目薬剤師となり、ますます研鑽を重ねる日々を送っております。
勤め始めてからは調剤室で9ヶ月の経験を経て、2017年1月より内科・外科の患者さんが入院しています、5階病棟の担当になりました。病棟では、患者さんへの服薬指導を中心に、医師へ処方提案、他職種へ薬剤の情報提供などを主な業務として行っております。
また、病棟業務の一つに、薬剤総合評価調整加算業務があります。患者さんの持参薬に関して、本当に必要な薬剤が処方されているのか、必要のない薬が含まれていないか(多剤併用、いわゆるポリファーマシー)の検討があります。多くの薬剤を併用することで期待された効果が十分に得られなかったり、副作用が出やすくなったりと患者さんにとってさまざまな不利益につながることがあります。そして、この業務こそ他職種との連携が不可欠なのです。普段、いかにコミュニケーションをとれているかが大変重要になってきます。薬剤師として、医薬品の知識はもちろん、検査値や視覚(目で診て)・聴覚(耳で聴いた)情報、他職種のカルテ記載から得られる患者さんの情報を深く読みとる洞察力も求められます。これがなかなか難しく、多くの薬剤が処方され、内服されている患者さんでも1剤も減らせないことも度々あります。自身の力量の無さを思い知らされると同時に、患者さんに適正な薬剤を安心して内服してもらうためにも『薬剤師=日々勉強』であることを強く実感しました。
薬剤師として勉強することに、終わりはありません。だからこそ大変であり、だからこそ楽しいのだと思います。何事にも興味を持ち、疑問を持って考えることを楽しいと思えたとき、そして、一番は患者さんの笑顔に接したとき、薬剤師という仕事のやりがいにつながり、天職になると私は思っています。皆さんが国家試験を通過し、新たな薬剤師として私たちと一緒に「楽しく」働ける日を心待ちにしております。
余談ではありますが、私は趣味の一環として病院のテニス部に所属しております。そこでは息抜きをするだけでなく、テニスを通じて他職種の方々とコミュニケーションを図ることもできます。病院内の業務に限らず、こういった場で輪を広げられる楽しみも、多くの職種が働いている病院ならではなのかなと実感しております。